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2022年に向けて:変革のための時間は残り僅か

2022年に向けて:変革のための時間は残り僅か

14-12-2021 | インタビュー
ロベコの専門家がそれぞれの専門分野について5つの重要な質問に答える2022年のアウトルック・インタビュー・シリーズから、グローバル・パンデミックと気候変動がESGの認知度を高めている点を中心に、サステナブル投資リサーチ責任者であるRachel Whittakerに意見を聞きました。

2022年に注目すべき点は?

サステナブル投資を目指す投資家はもちろん、あらゆる投資家や業界全般にとって、パンデミックからの継続的な景気回復は、2022年の重要な話題になると考えています。過去2年間にみられたサステナブル投資への前例のない資金流入に鑑み、サステナブル投資にとっては、サステナビリティに対する意識の高まりとさらなる行動への要求が持続されるか否かという点が重要な問題となります。COP26の成果が、その中で重要な役割を果たすことを期待しています。そして、世界各国の政府によるコミットメント、とりわけ2022年にこれらのコミットメントを実施するために実際に行動を起こしているかどうかに注目していきたいと思います。

COP26はまだ道半ばであり、肯定的な兆候もみられますが、やるべきこともまだ多く残っています。地域の活動や草の根運動により多くのことを成し遂げることができるので、世界的な合意がなくても何も達成できないわけではないでしょう。しかし、現実的には、2050年までという時間枠の中で意味のある変革を実行するためには、世界的なコンセンサス(合意)が必要です。そうでなければ、温室効果ガス排出量の抑制と削減の機会を逃すこととなり、将来的にどこかのタイミングで全面的なシフトが必要となるでしょう。変化を期待していますが、その時期が重要です。

環境の観点からみると、変革に多くの時間は残っていません。私たちが行う変革は、大規模かつ迅速でなければなりません。つまり、個々のビジネスだけでなく業界全体に影響を及ぼすことになると想定され、投資家はこの点を最重要視しなければならないと考えます。

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新型コロナウイルスの感染拡大以降、2022年に影響を及ぼし続けるであろう最大の変化は?

最大の変化は、サステナビリティに対する社会の意識の変化だと思います。私たちは、経済活動のシャットダウンに伴い、環境が即座にプラスの影響を受けたことを目の当たりにしました。多くの人々が、これまで当然のものとして受けていた物事の制限、すなわち自由や医療へのアクセス等の制限を経験しました。そして、社会から取り残された人々が長年直面してきた社会的不平等に対する理解が深まりました。そしてこのような社会的に対する考え方の変化により、私たちが個人的にも集団的にも強い力を持っているということを認識することになったと考えています。私たちはリーダーに圧力をかけることによって、実際に効率的に変化を実現することができるのです。「Black Lives Matter」のような社会の動きが勢いを増しています。もし私たちが全体としてこのエネルギーとビジョンを維持することができれば、今後数年間で真の変化を推進する上で大きな影響をもたらす可能性があるでしょう。

ここ数年は、ESGのうちの「社会」が強調されてきましたが、「環境」の緊急性が消滅したわけではありません。「環境」については、一般的により多くの情報が入手可能であることから、測定や定量化が容易となり投資機会がより明確になってきたため、投資の観点から常に大きな注目を集めてきました。

市場コンセンサスと異なる取り組みや見通しは?

アナリストとして、コンセンサスとどこが違うのか、言い換えれば「市場が知らない何かを我々は知っているか」という点について、我々は常に最も高い関心を持っています。サステナビリティ評価には標準化された方法が存在しないため、サステナブル投資リサーチの観点からは、ESGが企業のファンダメンタルズに与える影響について我々は自らの見解に対する根拠を理解することが非常に重要です。このため、ロベコのサステナブル投資リサーチ・チームには各セクターのスペシャリストが存在します。我々は標準化されたESG評価フレームワークだけに頼るのではなく、業界や企業の知識に基づいた真の専門家の意見を提供できると考えています。

このスペシャリストの存在が、ロベコと他の多くの資産運用会社とを分ける大きな違いの1つと考えています。同業他社の多くは依然としてサステナブル投資リサーチをサポート機能として扱っていますが、ロベコのサステナブル投資リサーチ・チームにはサステナビリティとセクター別のスペシャリストの両方が在籍しています。従来の株式アナリストやクレジット・アナリスト、あるいはポートフォリオ・マネジャーが、ESGを統合していると説明することが一般的な慣行となっていますが、実際には、すべての分野に対する専門家は誰もいません。また、あらゆるセクター、あらゆる資産クラス、そしてあらゆるESG課題についてすべてを網羅する担当者がいるという考え方は非現実的です。サステナビリティとセクターのスペシャリストからなるチームを持つことで、ロベコは時間と専門知識を動員し、将来的に各セクターの収益性と投資機会のけん引力となる非財務的な課題についての深い洞察を得ることができるのです。

政策、規制、中央銀行、インフレなど、2022年における 最大の「外部」課題またはゲームチェンジャーは?

政策と規制は、サステナブル投資に大きな変化をもたらしています。欧州では、透明性を高め、標準化を向上させ、投資家保護を強化することを目的として、ここ数年間に規制の面で多くの進展がみられました。しかし、ガイドラインが多くの解釈を必要とするため、実施にはまだ不透明な点が多い状況です。また、他の地域でも独自の枠組みが導入されており、枠組みが競合するリスクが生じています。実際には、欧州以外の多くの規制当局は、ルールブックを形成するために、欧州や既存のベストプラクティスの枠組みに目を向けています。

私が最も懸念している点は、規制の拡大がイノベーションを抑制したり、現実的な成果に焦点を当てることを妨げたりする可能性です。サステナブル投資の目標は変革を推進することです。規制が、報告書の作成、後ろ向きの測定基準、あるいは適切な記述を用意することだけに焦点を合わせた、本質にそぐわない確認手続きを求めるものになることは望んでいません。投資家保護の必要性は、SDGsの達成に実質的な効果をもたらす分野に資本を振り分けるという目標とのバランスを取らなければなりません。来年は、欧州の規制が本格的に始まり、世界の他の地域が独自の枠組みを開発する中で、この点が重要な年になると思います。

来年あなたが目指すのは?

私にとって重要なのは、意味のあることに集中し続けることです。自分のチームの役割やリサーチ目標だけに目を向けると、単にポートフォリオ内のすべての企業がサステナブル投資格付けとSDGスコアを得ていることを確認するだけの、数字ゲームになることは非常に容易です。しかし、それはサステナブル投資リサーチの真の目的を逸脱することになります。我々のチームは、企業とのコミュニケーション、あるいはロベコのアクティブオーナーシップ・チームが行うエンゲージメント等による我々の洞察を、ロベコの運用戦略にフィードバックすることによって、投資意思決定の根拠を強化する役割を担っています。我々は運用プロセスに真の付加価値を加えることに焦点を当て、我々の仕事が現実世界の変化の創出にどのように貢献しているかを考えなければなりません。

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