ESGを統合したロベコ・トータル・リターン・グローバル債券戦略の先進的アプローチ

ESGを統合したロベコ・トータル・リターン・グローバル債券戦略の先進的アプローチ

23-09-2016 | リサーチ

ロベコのトータル・リターン・グローバル債券戦略は、世界中の債券市場から投資機会を捉えることを目指しています。その投資プロセスの根幹をなすのは、企業や国に関する綿密なファンダメンタル・リサーチです。この分析の重要な要素として、環境、社会、ガバナンス(ESG)要素の評価があります。ロベコは、ESG要素を投資プロセスに統合することが、より深い理解に基づく投資判断につながると確信しています。

  • Kommer van Trigt
    Kommer
    van Trigt
    Portfolio manager, Head of Global Fixed Income Macro
  • Rikkert  Scholten
    Rikkert
    Scholten
    Portfolio manager fixed income, sustainable investing

要約:

  • ロベコはいち早くESGを債券投資に統合した、この分野のパイオニアです。
  • ESG 要素は、ロベコのクレジット・アナリストが作成する企業プロファイルの約30%に影響を及ぼしています。
  • 国債と社債におけるESG統合が評価され、ロベコは国連責任投資原則(PRI)において最高評価となるA+を獲得しました。

我々が見るところESGは一般的にはまだあまり調査が進んでいませんが、ロベコでは、ESG情報は投資のリスクと機会の見極めに役立つと見ています。したがって、ロベコの他の戦略と同様に、トータル・リターン・グローバル債券戦略の運用プロセスにESG分析を積極的に組み入れることは有益であると考えます。ロベコはこの分野におけるパイオニアであり、その豊富な経験を活かすことにより、ESG情報をうまく活用して投資プロセスに効果的に統合しています。

ロベコでは、一貫してESGを投資プロセスの一部として組み入れています。ロベコのアナリストが作成するクレジット・レポートでは、ESG要素に所定の記載場所が設けられ、必ず記載される事項となっています。社債(投資適格およびハイ・イールド)においては、ロベコは発行体名ベースでほとんど(95%超)をカバーしています。社債投資で主に注意を払うのは、企業の債務返済能力です。したがって、当戦略におけるクレジット分析では、発行体のキャッシュ創出能力とキャッシュフローの質に主な焦点を置いています。クレジット・アナリストは5つの異なる項目を一定の様式で評価することによって、この分析を行います。ESGはその5項目の一つとなっています。他の4項目は、事業のポジショニング、企業戦略、財務状況、および企業形態です。アナリストはこれら5項目に基づき、発行体企業の格付けを所与として、全般的なファンダメンタル面の見通しをファンダメンタル・スコアとして付与します。

国債に関しては、当戦略が投資するすべての国をカバーしており、先進国債と新興国債のカントリー・リサーチは同様の枠組みで構築されています。これらの市場の境界は消えつつあります。例えば、ギリシャは先進国でしょうか。韓国は新興国でしょうか。ロベコの投資プロセスには、こういった状況が反映されています。ロベコでは、カントリー・サステナビリティ・ランキングを通じて、投資プロセスにESG要素を組み入れています。このランキングは、ロベコが重要とみなしたサステナビリティ基準における各国の評価について概観を明らかにします。なお、これらの基準は、各国が将来の世代の利益をどの程度守ることができるかについて、広い視点からの見通しが反映されています。これには、温室効果ガス排出や汚職に関する政策のような一般的に想定されるESGデータとともに、イノベーションへの投資、労働市場不安や、高齢化対策といった非伝統的な観点も含まれています。

最新の「インサイト」を読む
最新の「インサイト」を読む
配信登録

ESGは企業プロファイルの約30%に影響

社債の分析や投資において、焦点はクレジット・リスクのダウンサイドを見極めることです。これは、クレジット投資のリスクが非対称であることとも整合性が取れています。例えば、銀行のリスク管理システムが優れていても貸出の質の大幅な改善にはつながりませんが、このシステムが脆弱な場合は実際に銀行の破綻につながりかねません。ESG要素がプラスでも直接目に見える効果がすぐに表れるわけではありません。企業のファンダメンタルにプラスに寄与するには非常に長い年月がかかることもしばしばあります。これは、通常のクレジット評価の時間軸を超えるものであり、株式保有者から見た企業価値の増加に貢献するだけとなります。とはいえ、ここで収集された情報によって、関連するすべての企業のファンダメンタルの理解が深まることは明らかです。ロベコではクレジット・アナリストが作成したすべての企業プロファイルを精査し、ESG要素が財務上重要な影響を与えているケースはどの程度あるかを見極めています。現在のところESG情報が財務上重要なマイナス影響を与えている割合は20%であり、それに対してファンダメンタルの見通しにプラスの影響を与えている割合は10%となっています。

ガバナンスとアクティブ・オーナーシップ

ロベコは、ガバナンスとアクティブ・オーナーシップ(積極的株主行動)における投資家責任を果たしています。クレジット・アナリストは、エンゲージメント・スペシャリストと共に、エンゲージメントや調査において扱うべきテーマや企業固有の問題について協議します。また、エンゲージメントのプロセスによって、クレジット・アナリストは、経営陣との議論の結果に関する貴重な情報を得ます。これにより、クレジット・アナリストは、担当業種の企業についてより重要なESGデータと知識を獲得しやすくなります。そしてまた、上場企業との積極的なエンゲージメントは、企業行動に影響を与える有益な手段であると認識しています。

当戦略では、ロベコの他の戦略の多くと同様、ESGによって単に企業や国を投資対象から排除するよりも、ESG分析を投資プロセスに統合するアプローチの方が望ましいと考えています。第一に、ロベコのESG分析は債券におけるリスクと機会の両方を見出すことを目的としています。企業や国を排除するためだけにESG情報を利用するのでは、この分析から浮上する可能性のある投資機会を逃すリスクを負うことになります。第二に、リスクを認識した場合でも、必ずしも当該企業や当該国への投資を回避することにはつながりません。例えば、企業の現在のESG特性が劣っていても、社債価格は既にこのリスクを織り込んでいるかもしれません。この場合、もしプロファイルに改善の兆候があるのであれば、相対的にリスクが高めであっても当該債券への投資を決定することもありえます。

外部からの評価

2015年4月、S&Pダウ・ジョーンズは、S&P ESG Pan-Europe Developed Sovereign Bond Indexを公表しました。これはS&Pダウ・ジョーンズによる初のESG加重の債券指数であり、ロベコSAMのカントリー・サステナビリティ・ランキングに基づいています。

この指数の出発点は時価加重指数です。次に、ロベコSAMのカントリー・サステナビリティ・ランキングにおける各国のサステナビリティ・スコア、およびこのスコアの変化を、投資ユニバースの平均スコアと比較します。この平均からの乖離に基づいて、各国の比率を調整します。

S&Pダウ・ジョーンズが、そのESG指数の算出において我々のカントリー・サステナビリティ・ランキングをベースとしているという事実は、ロベコのカントリー・サステナビリティ分析への信頼の証しと言えましょう。

外部の評価は、国連の責任投資原則(PRI)からも得ています。先頃、国連のPRIは、ロベコのアクティブ・オーナーシップのアプローチ、および各債券種別での運用プロセスへのESG統合に対して、最高評価を付与しました。国債および社債の投資におけるESG統合でロベコが獲得したA+の評価は、本評価の対象となった大多数の資産運用会社よりもはるかに高い評価となりました。

重要事項

当資料は情報提供を目的として、Robeco Institutional Asset Management B.V.が作成した英文資料、もしくはその英文資料をロベコ・ジャパン株式会社が翻訳したものです。資料中の個別の金融商品の売買の勧誘や推奨等を目的とするものではありません。記載された情報は十分信頼できるものであると考えておりますが、その正確性、完全性を保証するものではありません。意見や見通しはあくまで作成日における弊社の判断に基づくものであり、今後予告なしに変更されることがあります。運用状況、市場動向、意見等は、過去の一時点あるいは過去の一定期間についてのものであり、過去の実績は将来の運用成果を保証または示唆するものではありません。また、記載された投資方針・戦略等は全ての投資家の皆様に適合するとは限りません。当資料は法律、税務、会計面での助言の提供を意図するものではありません。

ご契約に際しては、必要に応じ専門家にご相談の上、最終的なご判断はお客様ご自身でなさるようお願い致します。

運用を行う資産の評価額は、組入有価証券等の価格、金融市場の相場や金利等の変動、及び組入有価証券の発行体の財務状況による信用力等の影響を受けて変動します。また、外貨建資産に投資する場合は為替変動の影響も受けます。運用によって生じた損益は、全て投資家の皆様に帰属します。したがって投資元本や一定の運用成果が保証されているものではなく、投資元本を上回る損失を被ることがあります。弊社が行う金融商品取引業に係る手数料または報酬は、締結される契約の種類や契約資産額により異なるため、当資料において記載せず別途ご提示させて頂く場合があります。具体的な手数料または報酬の金額・計算方法につきましては弊社担当者へお問合せください。

当資料及び記載されている情報、商品に関する権利は弊社に帰属します。したがって、弊社の書面による同意なくしてその全部もしくは一部を複製またはその他の方法で配布することはご遠慮ください。

商号等: ロベコ・ジャパン株式会社  金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第2780号

加入協会: 一般社団法人 日本投資顧問業協会