債券アロケーション・アウトルック Q1 2016:慎重に厳選すべき

債券アロケーション・アウトルック Q1 2016:慎重に厳選すべき

09-02-2016 | インサイト

新しい年を迎え、債券市場をどう舵取りしていけばよいでしょうか。地域、セクター、満期、そして優先弁済の順位などの点で厳選することの重要性が増すでしょう。そして、「負け銘柄の回避が勝ち銘柄の選別よりも重要」とする昔ながらの債券投資の格言が再び脚光を浴びるでしょう。同時に、魅力的な投資機会は、この多様性を持つグローバルな債券市場に存在するということを示すでしょう。

  • Kommer van Trigt
    Kommer
    van Trigt
    Portfolio manager, Head of Global Fixed Income Macro
  • Paul  van der Worp
    Paul
    van der Worp
    Portfolio Manager Fixed Income

要旨:

  • 債券投資に厳しい環境においては、柔軟でベンチマークを意識しない投資スタイルを提唱
  • 依然として存在する魅力的な投資機会を見極めるには、慎重な選択が重要
  • 債券市場について、深刻な弱気相場シナリオが実現する可能性は低い

金融危機後の数年間は、新興国債やハイ・イールド債などのよりリスクの高い債券カテゴリーにとっては、またとない投資時期となりました。バリュエーションの観点からは、このようなカテゴリーの債券は魅力的に見え、ファンダメンタルズとテクニカルズの緩やかな改善にも裏付けられていました。

ここ数年、そうした環境は一変しました。状況が変わったのは、2013年のテーパータントラム(緩和縮小による市場の動揺)が、米国の金融政策の軌道修正に対する新興国市場の脆弱さを浮き彫りにしてからです。それ以降、ファンダメンタルおよびテクニカル要因の悪化により、新興国のリターンは期待を裏切る内容となりました。社債市場では、問題を抱えるエネルギー業界が起因して米国ハイ・イールド市場がアンダーパフォームした2014年の夏が転換点となりました。それ以降、信用サイクルは成熟期に入り、慎重さが求めらる兆候が多く見られるようになりました。

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2016年の主な投資についての見解

今日の厳しい投資環境の下、グローバルな投資ユニバースにおいては、柔軟でベンチマークを意識しない投資スタイルを提唱します。2016年の主な投資についての見解を以下に列挙します。

  • 負け銘柄を回避することは2015年と全く同様に重要です。当面はハイ・イールド債と新興国債には引き続き警戒しています。2008年の負け銘柄は、今年の勝ち銘柄となって再び脚光を浴びる可能性があります。金融債は引き続きポジティブに見ています。
  • 社債は厳選: 米国よりも欧州の社債を選好し、事業債銘柄よりも金融債銘柄を、その中でも優先債よりも劣後債を選好します。社債で特定の(特異な)銘柄のリスクは引き続き高く、リサーチ主導の銘柄選択プロセスが一層有効となると予想します。
  • 中国からのネガティブなニュースは、市場を動揺させるでしょう。そのような中で、中国の減速シナリオの恩恵を受けるためにオーストラリア国債の短期債を保有します。
  • 現在は、低成長、低インフレの環境にあります。したがって、債券市場については、深刻な弱気相場シナリオが実現する可能性は低いと見ています。FRBの金融引き締めは、極めて緩やかに実施され、ECBや日銀を含む大半の中央銀行が金融緩和姿勢を維持するでしょう。FRBは金融政策を徐々に正常化すると見ます。したがって、米国ではイールドカーブのフラットニングが一段と進むと予想されるため、米国債は、短期債よりも長期債を選好します。
  • ユーロ圏と米国の債券利回りの乖離幅がピークに達していることから、今後は収斂が予想されます。したがって、ドイツ国債よりも米国債を選好します。
  • ECBの債券買い入れプログラムはユーロ圏周辺国の市場を支えていますが、バリュエーションの妙味は減少しているように思われます。ユーロ圏内の投資戦略に機会があると考えており、アイルランドとポルトガルの債券をイタリアとスペインの債券より選好します。

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