クレジット・ポートフォリオのサステナビリティを向上させる6つの手法

クレジット・ポートフォリオのサステナビリティを向上させる6つの手法

25-07-2017 | インサイト

ロベコでは、サステナビリティ情報を分析することは、より豊富な情報を適切に反映した投資判断につながると確信しています。一般的に、株式投資においてはサステナビリティの統合が行われるようになって何年も経ちますが、債券投資において関心が高まってきたのはつい最近のことです。クレジット・ポートフォリオのサステナビリティを向上させるために、ロベコでは6つの手法を用いています。

  • Jan Willem de Moor
    Jan Willem
    de Moor
    Senior Portfolio Manager Credit
  • Taeke  Wiersma
    Taeke
    Wiersma
    Co-head Credit Research

要点

  • ESG情報は、ロベコの投資プロセスにおいて重要な要素をなします。
  • ロベコでは、サステナビリティ統合の6つの手法を取り揃えています。
  • 戦略に応じて、様々に組み合わせて適用することが可能です。

何らかの形でサステナビリティの統合を行う資産運用会社は増えていますが、その手法は、基本的なエクスクルージョン(排除)から、本格的なサステナビリティ統合やインパクト投資まで様々です。ロベコでは、サステナビリティを、市場、国、企業の将来のパフォーマンスに影響を与える長期的な変革の原動力として捉えています。ロベコは、クレジットの投資プロセスにサステナビリティを統合する6通りの手法を取り揃え、戦略に応じて組み入れています。

サステナビリティに関する最新の「インサイト」を読む
サステナビリティに関する最新の「インサイト」を読む
配信登録

1.好ましくない活動に従事する企業の排除

クレジット・ポートフォリオにおいてサステナビリティを向上させる第一の方法は、ビジネスの手法に議論の余地が大きいと考えられる企業を排除することです。ロベコではこれを全てのクレジット・ポートフォリオに適用しています。ロベコでは、構造的に国連グローバル・コンパクトに違反し、3年間のエンゲージメント活動による集中的な働きかけを経ても改善の余地が見られない企業を数多く排除しています。具体的には、人権、腐敗、環境問題において違反している企業等が挙げられます。また、問題視されるような武器の生産者も投資対象外となります。ロベコでは通常、排除するよりも関与することを選好しますが、これら2つのグループに該当する企業に関しては、全てのクレジット・ポートフォリオから排除しています。

2.ファンダメンタルズ分析における一貫したESG評価

投資先企業のファンダメンタルズ分析は、ロベコのクレジット投資の基盤をなします。クレジット・アナリストは、事業のポジショニング、企業戦略、企業形態、財務状況の徹底した評価を行うと同時に、その企業が環境・ 社会・コーポレートガバナンス(ESG)の問題にどのように取り組んでいるかを常に評価しています。

伝統的な分析にESGの評価を加えることで、分析をより完全なものにすることができます。表面に現れることなく見過ごされてしまいがちなダウンサイドリスクの見極めが可能となるからです。そうしたリスクの例としては、汚染に関するクレームのリスク、従業員の安全対策の欠如、不正行為につながりかねないコーポレートガバナンスの脆弱性などが挙げられます。これら追加的なリスクが、企業財務の安定に対する脅威となるほど重大である場合、アナリストはその企業の評価を修正します。そのようなケースは全体の約30%に上ります。

クオンツ運用のクレジット・ポートフォリオでは、ロベコSAMによるサステナビリティ・スコアの低い企業よりも高い企業の方が優先的に組み入れられるというポートフォリオ構築ルールを採用しています。さらに、定量モデルが投資先として推奨する企業が、追加的なESGリスクを抱えていないかをロベコのクレジット・アナリストが評価します。そのリスクが財務上重要であると判断されれば、その企業への投資は控えます。

3.投資先との積極的な対話

社債投資家には投資先企業への正式な議決権はありませんが、ロベコは、債権者として、企業行動改善のために積極的に影響力を行使します。持続可能な企業行動の改善に注力することにより、企業の長期的なパフォーマンスが改善し、ひいてはロベコにとっても投資の質の向上につながります。ポートフォリオ・マネジャー、アクティブ・オーナーシップのスペシャリスト、ロベコSAMのサステナビリティ・リサーチャーが協働で、業界毎に適切なエンゲージメントのテーマを選定しています。

4.ポートフォリオの環境フットプリント削減

クレジット・ポートフォリオのサステナビリティを改善するもう一つの方法は、環境フットプリント (負荷)の総計を削減することです。ロベコが投資する企業については、ロベコSAMが温室効果ガスの排出量、エネルギー消費量、水消費や廃棄物発生量を計測します。これらの情報に基づき、社会に対するマイナスの影響が最も大きい企業から、相対的に影響の小さな企業に入れ替えます。ロベコでは、このシンプルながら効果的な手法を多くのクレジット・ポートフォリオに適用し、それらポートフォリオの環境フットプリントの総計が確実に平均を下回るよう配慮しています。

5.ポートフォリオの一部をグリーンボンドに投資

グリーンプロジェクトの資金調達のために、債券を発行する企業や団体が増えてきました。このような「グリーンボンド」は、投資適格債ユニバースにおける成長分野となっています。クレジット・ポートフォリオのサステナビリティを向上する方法の1つとして、この種の債券に資産を配分する方法が考えられます。

ロベコでは、魅力的なパフォーマンスが期待できるグリーンボンドのみに投資しています。また、それら債券の関係文書を入念にチェックし、債券発行によって調達された資金が、実際にグリーンプロジェクトに使用されていることを厳密に確認しています。近年グリーンボンドは、起債だけではなく需要も増えています。そのため、多くのグリーンボンドにおいて魅力的なパフォーマンスが期待できる状況になっています。

6.ベスト・イン・クラスのユニバース構築

上記5つのサステナビリティ投資のアプローチは全て、ポ―トフォリオのアルファを維持、または向上させることを目指すものでした。それに対し、さらに一歩踏み込んだサステナビリティへの取り組みを求める投資家や、ポートフォリオのサステナビリティという要素を、アルファと同等、もしくはそれ以上に重視している投資家に向けて、投資ユニバースをサステナビリティ水準の高い企業のみとなるよう調整することも可能です。ロベコでは、実際に様々なクレジット・ポートフォリオで、そのような「 ベスト・イン・クラス 」アプローチを適用しています。この手法では、ロベコSAMによるサステナビリティ・スコアを基に業界毎に企業をランク付けし、上位50%の企業だけを投資ユニバースに含めます。最終的な投資判断の如何に関わらず、構築されるポートフォリオは必然的にベンチマークよりもサステナビリティ水準が高いものとなります。

外部評価

ロベコの社債投資におけるESG統合は、2016年の 国連責任投資原則(UNPRI)による評価で、最高評価であるA+を獲得しています。

重要事項

当資料は情報提供を目的として、Robeco Institutional Asset Management B.V.が作成した英文資料、もしくはその英文資料をロベコ・ジャパン株式会社が翻訳したものです。資料中の個別の金融商品の売買の勧誘や推奨等を目的とするものではありません。記載された情報は十分信頼できるものであると考えておりますが、その正確性、完全性を保証するものではありません。意見や見通しはあくまで作成日における弊社の判断に基づくものであり、今後予告なしに変更されることがあります。運用状況、市場動向、意見等は、過去の一時点あるいは過去の一定期間についてのものであり、過去の実績は将来の運用成果を保証または示唆するものではありません。また、記載された投資方針・戦略等は全ての投資家の皆様に適合するとは限りません。当資料は法律、税務、会計面での助言の提供を意図するものではありません。

ご契約に際しては、必要に応じ専門家にご相談の上、最終的なご判断はお客様ご自身でなさるようお願い致します。

運用を行う資産の評価額は、組入有価証券等の価格、金融市場の相場や金利等の変動、及び組入有価証券の発行体の財務状況による信用力等の影響を受けて変動します。また、外貨建資産に投資する場合は為替変動の影響も受けます。運用によって生じた損益は、全て投資家の皆様に帰属します。したがって投資元本や一定の運用成果が保証されているものではなく、投資元本を上回る損失を被ることがあります。弊社が行う金融商品取引業に係る手数料または報酬は、締結される契約の種類や契約資産額により異なるため、当資料において記載せず別途ご提示させて頂く場合があります。具体的な手数料または報酬の金額・計算方法につきましては弊社担当者へお問合せください。

当資料及び記載されている情報、商品に関する権利は弊社に帰属します。したがって、弊社の書面による同意なくしてその全部もしくは一部を複製またはその他の方法で配布することはご遠慮ください。

商号等: ロベコ・ジャパン株式会社  金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第2780号

加入協会: 一般社団法人 日本投資顧問業協会